中川 瞬(以下:N)

今回のADDMEETINGはニットアーティストの清ちゃんに来てもらいました。宜しくお願いします。

 

清 優海子(以下:S)

宜しくお願いします。

 

N

清ちゃんとはVANTANで生徒と講師の間柄だったけど、初めて会ったのはまだ講師になる前に課題のゲスト審査員で呼ばれた時だよね。覚えてる?

 

S

あんまり覚えてないです。(笑)

何度かそういう審査会があったので。

 

N

覚えてないのかよ…

その時、他に8人くらい審査したと思うんだけど、清ちゃんはその中でダントツのプレゼン内容で一位とったんだよね。

それで、表彰された時に先生が何か一言ある?って聞いたら、

「もっと競いたいです」って答えてて、うわーって思ったのが最初の印象。(笑)

 

S

それ言ったのは覚えてます。

2年の時ですね。

もうその頃はプレゼンに出るようなモチベーションがある子も限られてて、大体が諦めちゃってる子って感じでした。

 

N

専門学校あるあるだね。

俺も1ヶ月で辞めてるから何とも言えないけど、専門学校に入った事自体は間違ってなかったと思ってるよ。

そのプレゼンの次に清ちゃんを見たのがファッションウィーク中にランウェイショーやった時。そのショーも審査対象で、上位2名くらいがニューヨークコレクションに出れるってやつだったよね?

 

S

そうですね。

それでニューヨークに行く事が出来ました。

 

清 優海子

2013年デビュー。 “ニットアーティスト”として、ファッションやアートなど幅広い分野で活動。

“君に君を魅せるため 世界にひとつだけのつなぎめをあげる 君と君の大切な何かをつなげるため”というコンセプトの元、商業に特化することなく、世界観の創造・継続を再優先にショーや展示を表現の場としている。

自身が手がけているファッションブランド「SEi」では、

“人と人がちぎれてももとに戻る 糸もきれたらよればまた元に戻る”という自身の体験から生まれたテーマを用い、

ニットに特化したアパレルウェアとアクセサリーを主なラインナップとしている。

糸の段階から手染めして編まれた作品は、ひとつひとつ表情が違う1点モノで、その繊細な作りが最大の特徴。

※学生時代の作品。

 

N

デザイナー目指してる学生三って靴や小物使いでどうしても素人臭さが出てしまったり、モデルのキャスティングでも理想通りに出来て無いんだろうなって伝わっちゃう感が否めなかったんだけど、SEiのショーは金額的にも無理が無い範囲で世界観通りのモデルをキャスティングしてて、世界観がしっかりしてるんだなって印象を受けたんだよね。

その後、卒展の審査員を引き受けたタイミングで講師のオファーももらっていたから、卒展でもう一度SEiのショーを見て担当職員にこの子ならデビュー出来ますって話したんだよね。

在学中からブランドデビューさせるっていう前代未聞の学科だったからあのくらい世界観が作り込めるならいけるって思った。

 

S

ありがとうございます。

卒業後に中川さんの授業に誘われたのですが、そういうやりとりがあったんですね。

就職を考えていた時期もあったのですが、ブランドでやっていきたいという気持ちも強くなっていたので、翌年に中川さんの授業だけ出る事にしました。

 

N

実際授業やってみてどうだった?

苦戦したよね?(笑)

 

S

そうですね。

今まで作る事しかやってこなかったので、ビジネスの話は苦手でした。

今は学生では無いので自分が生活して行く事も考えながらニットを編んでますが、未だに苦手ですね。

※お仕事道具。

 

N

俺も授業をやってみてここまでビジネス面が苦手だと思ってなかったから、思いのほか苦戦したよ。(笑)

自分にとっても最初の授業だったしね。

実際、WALLに見てもらった時も値段の付いてない一点物のショーピースとか持って行って、バイヤーさんに「いくらなの?」って聞かれて「わかりません」って答えてたもんね。

 

S

はい。

実際にいくら掛かっているのか計算した事が無かったので…

その後、ヘアバンドを取り扱ってもらってそこからリメイクアイテムも置いてもらいました。

 

N

今は他に置いてる店は?

 

S

他にはもう1件あるぐらいです。

お店はもっと増やしていきたいと思ってます。

 

N

ブランドを始めたばかりの頃と今では物作りのやり方とか変わった?

今年の4月にいくつかのブランドで展示会をやった時にSeiにも出てもらったけど、キャップとかニーズがある商品を展開していて感心したよ。

 

S

材料費だけでは無く、作る時間も考えるようになったのは大きいかもしれません。

実際にオーダーも一番付いたのでやって良かったと思ってます。

※キャップは男女共に被れる。

 

N

手編みのニットブランドはいくつかあると思うけどその中で自分が他とは違うテクニックってあったりするの?

 

S

糸の手染めですかね。

あまりやってる人が少ないので良い評価を頂いてます。

 

N

今回、バナルとwネームでニットを編んでもらったけど、その手染めを省いたシンプルな白ニットを作ってもらったのだけど、SEiの名前では糸を染めてないアイテムは無いだろうから、敢えて無地でお願いしてみたんだよね。

袖はワッフル編みにして、重厚感もあるけど素朴さもあるような。

このほっこり感も手編みの特徴だよね。

※編むのに数日かかります。

 

S

そうですね。

編むのは大変でしたが…(笑)

 

N

だよね。

これ一人で編んでるんだもんね。

最後に、これから予定している活動は何かある?

 

S

11月にWALL原宿でワークショップやります。

初のワークショップなので不安もありますが、楽しみです。

あと、12月にはニューヨークのギャラリーで個展やります。

やっぱりプロダクトというよりアートとしての評価にも興味があるので。

その期間中はニューヨークに滞在してこようと思ってます。

 

N

どちらも面白くなりそうだね。

ウチともまたコラボやりましょう。

今日はありがとう。

 

S

ありがとうございました。